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上島 豊
i-Net, (13), p.6 - 9, 2005/05
国際数学・理科教育調査など多くのデータが青少年の科学技術離れを指摘している。文部科学省は、科学技術及び理科の理解増進を図るために「科学技術・理科大好きプラン」を立ち上げ、推進している。日本原子力研究所関西研究所では、「科学技術・理科大好きプラン」の柱の2つであるScience Partnership Program(SPP)及びSuper Science High-school(SSH)にかかわっている。平成14-16年度に渡り、奈良県SSH指定高校の西大和学園において可視化・バーチャルリアリティーをキーワードに物理,生物,情報,美術の最先端を横断的に学ぶ授業に挑戦した。本報告では、このSSHとの連携を通じて行った新しいスタイルの授業モデルの開発について紹介する。
上島 豊
可視化情報(CD-ROM), 24(Suppl.3), 6 Pages, 2004/10
青少年の科学・理科離れ抑止のため文部科学省が進めている「科学技術・理科大好きプラン」の中のSuper Science High-school(SSH)の指定高校と日本原子力研究所の連携が平成14-16年度に渡り行われている。その連携において新しいタイプの授業体系の開発を行っており、本論文では、その実践に基づく調査結果を報告する。奈良県SSH指定高校の西大和学園と日本原子力研究所において可視化・バーチャルリアリティーをキーワードに物理,生物,情報,美術の最先端を横断的に学ぶ授業に挑戦し、その結果、予想をはるかに超えた子供達の能力及び熱心さが見いだされた。また、可視化,バーチャルリアリティー技術を応用したCG製作を通じて、生徒達は、一つのテーマにかかわるさまざまな分野横断的背景を自分達で調べながら自立的に進んでいった。これは、現在専門化が進み、科学の孤立化が懸念される状況で分野横断的意識が醸成される手法としても注目すべきことである。そして、本授業の壁を乗り越えたことによる自信が「私達でもやればできる」という気持ちをうみ、他の授業などの取り組みでも積極性が向上するということが見いだされている。
鈴土 知明; 鍋島 邦彦; 滝澤 寛*
日本原子力学会和文論文誌, 2(4), p.500 - 509, 2003/12
原子炉運転監視システムを目的とした分散コンピューティング構築の新しい方法を提案する。この枠組みにおいて、運転監視システムは複数のモジュールとそれを管理する1つのクライアントから構成される。それぞれのモジュールはTTYベースプログラムとして設計されるため、その開発は容易である。クライアントは遠隔ホスト上のモジュールのインターフェースとして働く仮想モジュールを保持する。これらの仮想モジュールはオブジェクト指向プログラミングの意味でのクラスとして定義されるため、システム全体を容易に構造化することができる。プロトタイプとして、ニューラルネットワークを用いた監視システムを構築したところ、この方法の有用性を確認された。
武宮 博*; 山岸 信寛*; 今村 俊幸; 上野 浩一*; 小出 洋; 辻田 祐一; 長谷川 幸弘*; 樋口 健二; 松田 勝之*; 平山 俊雄
JAERI-Data/Code 2000-013, p.52 - 0, 2000/03
計算科学技術推進センターでは、並列処理基盤技術開発にかかわる研究開発の一環として、複数の計算機を用い科学技術計算の並列分散処理を支援する環境PPExeを構築している。TME(Task Mapping Editor)は、PPExeを構成するツールの一つであり、一連の処理の定義や計算機割付けを利用者が対話的に定義できるビジュアルプログラミング環境を提供する。TMEを用いることにより、利用者はプログラム間のデータ依存関係をデータフローに基づき視覚的に定義することができる。また、定義された処理を実行する計算機の指定もGUIを介して容易に行うことができる。定義された一連の処理は、TMEにより決定された実行順序にしたがって、PPExeを構成するほかのサブシステム、メタスケジューラ、計算資源利用状況モニタ、及び実行マネジャにより実施される。本報告書では、TMEの利用方法について述べる。
菊地 慎二*
JNC TJ7400 2000-013, 26 Pages, 2000/02
核燃料サイクル開発機構では、超深地層研究所計画の一環として、地表から深度1000mまでの初期応力状態を把握することとしている。前年度までの業務では初期応力測定法のうち、最も信頼性の高いとされる応力解放法を用いて、深度1000mまで測定可能な3次元初期応力測定用のプローブを開発することとして、まずそのプローブの設計を実施した。本業務では、現在開発している測定用のプローブによって得られる測定ひずみから初期応力を計算するための解析プログラムを作成する。本プログラムは、フォートランを用いて計算し、計算結果は図化ソフトを用いて図示する。また、ウィンドウズ、マッキントッシュの両OSに対応できるようにしている。本プログラムは、携帯用のパソコンに内蔵可能であり、現場にて即、三次元主応力の取得が可能となる。
武宮 博*; 山岸 信寛*; 今村 俊幸; 上野 浩一*; 小出 洋; 辻田 祐一; 長谷川 幸弘*; 樋口 健二; 松田 勝之*; 平山 俊雄
JAERI-Data/Code 2000-010, p.49 - 0, 2000/02
計算科学技術推進センターでは、並列処理基盤技術開発にかかわる研究開発の一環として、複数の計算機を用いた科学技術計算の並列分散処理を支援する環境PPExeを構築している。TME (Task Mapping Editor)は、PPExeを構成するツールの一つであり、一連の処理の定義や計算機割付けを利用者が対話的に定義できるビジュアルプログラミング環境を提供する。TMEを用いることにより、利用者はプログラム間のデータ依存関係をデータフローに基づき視覚的に定義することができる。また、定義された処理を実行する計算機の指定もGUIを介して容易に行うことができる。本報告書では、TMEにおいて実現された種々の機能をまとめ、それらの機能の実装方式について説明する。
松田 勝之*; 武宮 博*
JAERI-Data/Code 2000-005, p.66 - 0, 2000/02
並列科学技術計算プログラムのデバック作業を支援するデバッガvdebugについて報告する。大量のデータの正誤判断を行う必要があるため、数値データをそのまま画面に表示する従来のデバッガを用いて科学技術計算プログラムをデバッグすることは困難である。この困難を軽減するために、われわれはデータを可視化表示することにより大量のデータの正誤判断を可能とするデバッグツールvdebugを開発してきた。これまでvdebugを用いたデバッグ対象は逐次プログラムに制限されていたが、7種の並列計算機で提供されているデバッガへの対応を図ると同時に、個々の並列プログラムに散在するデータを統合し可視化表示する機能を実現することで、並列プログラムの容易なデバッグを可能とした。本報告書では、並列プログラムへの対応を実現したvdebugの使用方法と並列プログラムデバッグ実施例について述べる。
上島 豊; 千徳 靖彦*; 岸本 泰明
Proceedings of 4th International Conference on Supercomputing in Nuclear Applications (SNA 2000) (CD-ROM), 10 Pages, 2000/00
相対論的高強度短パルスレーザーの実現により、その極めて強い電磁場とプラズマの電子との非線形相互作用過程から、高線量のX線やイオンを発生することができるようになった。原子過程から発生するX線とは異なり、自由電子の振動から発生するX線は、その振動時間がレーザーのパルス時間程度なので非常に短パルスである。また、レーザー遮断密度以上のプラズマ(薄膜)における陽子やイオン加速について2D3V-PIC (Particle in Cell) シミュレーションで調べた。いくつかのシミュレーションの結果、イオンの加速状態や効率は、レーザー強度だけでなく、薄膜の形状や構成物質の違いにより大きく変化することがわかった。例えば、アルミニウムの薄膜の裏面に水素をコーティングした凸型の二重層薄膜を400TW級レーザーで照射すれば、100MeV程度のイオンが発生することを見いだした。
坂井 哲也; 月森 和之
PNC TN9410 98-069, 128 Pages, 1998/05
計算科学の進歩を取り入れた先進的な解析手法を取り込み、大型炉の最適化設計に供することを目的とした構造解析における解析支援エキスパートシステムの構築ニーズが高まっている。本報はそのシステムの開発の一環として、弓削・岩井の提案する方法*1を基に解析精度の確保、解析データ作成作業の軽減及び計算コストの低減等の観点から、弾塑性解析に代表される強度の非線形問題をより円滑に進められることを目的とした、h法による順応型要素細分割機能の開発について報告するものである。今回、順応型要素細分割機能として適用したh法は、初期に作成した有限要素メッシュから、増分ステップ毎に単位面積当たりの吸収エネルギー量が一定値を越えた要素を細分化し、局所的にメッシュの密度を高める手法である。システム構築にあたっては、一般的な非線形有限要素コードをベースに前記のh法による順応型要素細分割機能を新たに作成し、組み込む形態で開発を行った。本システムの有する機能を以下に示す。(1)熱弾塑性に関する非線形問題に適用可能(2)使用できる要素・4節点平面応力要素、・4節点平面ひずみ要素・4節点軸対象ソリッド要素・4節点積層シェル要素(3)構成則・大野モデル・移動硬化則・ORNL10サイクル硬化則(4)反復法はニュートンラフソン法(5)取り扱い可能荷重・集中荷重・分布荷重・自重・温度荷重(6)載荷形態としてサイクリックな繰り返し荷重が取り扱い可能(7)細分割手法・アスペクト比による初期要素形状のひずみ矯正・増分ステップ毎に単位面積当たりの吸収エネルギー量が一定値を越えた要素をh法により細分化・細分割のしきい値(判定値)である吸収エネルギー量の要素の分割回数、材料種別ごとの複数入力機能の付加なお、本システムのプログラム作成および検証問題におけるテストランについては、(株)計算力学センターが実施した。
小出 洋; 今村 俊幸; 太田 浩史*; 川崎 琢治*; 武宮 博*; 樋口 健二; 笠原 博徳*; 相川 裕史
計算工学講演会論文集, 3(1), p.81 - 84, 1998/05
日本原子力研究所では、並列処理に関る共通基盤技術の研究開発の一環として、並列プログラミングと異機種並列計算機利用における途切れの無い思考を支援する並列分散科学技術計算環境STA(Seamless Thinking Aid)を開発している。STAは異機種並列計算機ネットワーク上で結合して利用するための機能とその上でのサービスを提供している。このために、異機種並列計算機間で共通の通信インターフェイスを採用した、データを効率良く交換できる、共通通信基盤が必要である。STAは、こうした異機種並列計算機利用のための共通通信基盤Stampiを備えており、ユーザプログラムはMPI2を基本とした異機種並列計算機通信ライブラリStampi-Libを使用して異機種間で自由に通信を行うことができる。本論文では、StampiとStampi-Libの概要について述べる。
武宮 博*; 今村 俊幸; 太田 浩史*; 小出 洋; 川崎 琢治*; 樋口 健二; 相川 裕史; 笠原 博徳*
計算工学講演会論文集, 3(1), p.73 - 76, 1998/05
日本原子力研究所では、並列処理に係わる共通基盤技術の研究開発の一環として、ネットワークに接続された複数の並列計算機環境での並列科学技術作業における途切れのない思考を支援する並列分散科学技術環境STA(Seamless Thinking Aid)を開発している。具体的には、(1)並列科学計算作業における一連の作業の円滑な遂行、(2)複数の並列計算機の円滑な利用、を支援することにより、利用者の途切れのない思考を実現することを目的としている。本稿では、上記目的を詳述するとともに、その目的を達成するためにSTAの提供している機構の概要について述べる。
浅原 進也*
PNC TJ1064 98-002, 109 Pages, 1998/02
地層処分ヴァーチャル・エンジニアリング・システムは,従来シミュレーションや数値計算などと呼ばれてきた物理工学上の現象を,コンピュータにより数値的に計算模擬する技術を基に,オブジェクト指向,並列計算法等,革新するソフトウェア工学の成果を地層処分の安全性評価研究に応用し,処分の安全性に係わる技術論拠となる情報を多方面から総合的に評価することを目的として,専用に統合開発するコンピュータ・システムである。同システムを開発・運用することにより,高レベル放射性廃棄物地層処分の安全性評価にかかわる,実験の難しい長期(数千から数十万年)に亘る現象の考慮性に係わる技術を判断し,処分システムの設計の最適化をするための指針等を得るとともに,多分野にまたがる専門家が,自己の領域と他の領域との関係を容易に理解するための基盤を提供することがプロジェクトの目標である。平成9年度は,前年度に整理したソフトウェア工学面の技術と試作システムを基にヴァーチャル・エンジニアリング・システム全体について基本的な設計検討を行った。設計作業に伴い,確認の必要な技術は試作を行い評価した。技術確認は既存のシミュレーション・コード出力をビジュアルに統合するインターフェイスに重点をおいた。そのため既に開発されている核種移行評価コード「RELEASE」,熱・多相流体連成解析コード「TOUGH2」,3次元地下水流れ評価コード「3D-FEMWATER」コードを用いて異なったモデルにより検討した。検討の結果,対象としたコードは,インターフェイス・プログラムを準備することにより,開発中のヴァーチャル・エンジニアリング・システムの視覚化機能で対応でき,3次元ビジュアル・シミュレーションを行うことが確認できた。研究開発の結果,より詳細に連携したシミュレーション・システム全体の設計検討と,対話機能,データベース機能,ソフトウェア品質管理機能等を提供するサポート・システムの開発が今後の課題として残された。
Lund
PNC TN3410 98-002, 34 Pages, 1998/01
ふげん版モジュール型事故解析プログラム(MAAP/Fugen)の新たに改善されたグラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)が開発され、実際にふげんで利用された。新しいインターフェイスは、既存のMAAPのGUI-MAAP/FUGEN/GRAAPH- の上位版である(このインターフェイスが、GRAAPHのすべての機能を有し、加えていくつかの新機能を提案しているという意味で)。MAAP-PICASSOと名付けられた新しいインターフェイスは、ノルウェーエネルギー技術研究所/OECDハルデン・リアクター・プロジェクトによって開発されたPicasso-3の技術を基盤にしている。MAAP-PICASSOとMAAP-FUGEN-GRAAPHのGUIの主な違いは、MAAP-PICASSOのGUIが数値シミュレータから完全に分離していることである。このことは、GUIの向上、外部ソフトウェアや他との接続、そしてユーザーとの親和性を考えると、さらに高い自由度を与える。また、2バイト文字セット-すなわち日本語文字のテクストを表現する技術も含んでいる。MAAP/GRAAPHに与えられるグラフィカルプラント情報をPicassoプログラミング言語で自動的に取得・再利用するために、特別のソフトウェアが開発された。このソフトウェアは、「ふげん」のプラントデータ上だけでなく、Fauske社から与えられた他の原子力プラントの画面でも実証された。新たなGUIは、MAAPコード自身の最低限の修正が必要になる。しかしながら、それらの修正はパラメータ通信のためだけで、MAAP自身の数値計算をじゃまするものではない。GUIは、モジュール型オブジェクト指向プログラミング技術を使用して開発され、「ふげん」のユーザーからの現在及び将来の要求に応える拡張と変更が比較的容易に行える他、MAAPコードの将来バージョンとも互換性と有する。MAAP-PICASSOは、HP UNIXワークステーション上でのみ、開発され現在稼働している。しかしながら、新しいPicasso-3のNT版が、1998年2月にハルデンプロジェクトから公開されるだろう。これは、MAAP-PICASSOのGUIの適用性と使いやすさをさらに高めることになろう。
小出 洋; 武宮 博*; 今村 俊幸; 太田 浩史*; 川崎 琢治*; 樋口 健二; 笠原 博徳*; 相川 裕史
情報処理学会第56回(平成10年前期)全国大会講演論文集, p.3_613 - 3_614, 1998/00
異機種並列計算機をネットワークで接続した並列分散環境において、ネットワークや計算機の負荷など並列分散環境の動的な変化を考慮して処理を自動的に分配するメタ・スケジューリングの枠組を提案する。本メタ・スケジューリング方式では、ユーザあるいはコンパイラが生成した並列分散プログラムの中に挿入されているスケジューリングルーチンが計算機やネットワーク資源の各種情報を使用して、計算時間が最小化するように自動的に負荷分散を行う。
折居 茂夫*; 大田 敏郎*
JAERI-Data/Code 96-023, 48 Pages, 1996/07
分子動力学法を用いた数値シミュレーションコードの並列化を、2フェーズ法と呼ばれる並列化方法を用い、段階的に行なった。その結果、ベクトル並列計算機VPP500とスカラ並列計算機Paragonにおいて、ある計算パラメータの範囲では、doループのインデックスを使用して計算を各プロセッサに割り当てる並列化方法で並列性能を得られることがわかった。またVPP500では、広い範囲の計算でパラメータで並列性能が得られた。この理由は、doループレベルでは並列性能が出ない計算が、ベクトル化により時間コスト的に無視できるようになったためである。また、ベクトル化のためプログラムのより狭い範囲に時間コストが集中し、その部分の並列性能が出てきたためである。本報告書は、VPP500とParagonにおける分子動力学コードの段階的並列化方法とその並列性能を示す。
大坪 章; 関口 信忠
PNC TN9520 95-002, 66 Pages, 1995/02
本解析コードSTEDFAST(Space,TErrestrial and Deep sea FAST reactor・gas tubine system)は、深海、宇宙及び地上でのコジェネレーション用の動力源として用いるガスタービン発電方式高速炉システムにつき、システムパラメータの最適値を得るためのものである。本解析コードの特徴は次の通りである。・対象とする高速炉システムは深海炉、宇宙炉、及び地上炉である。・作動流体としては1次系でNak,Na,Pb,Hg,Liを2次系でHeとXeの混合ガス(混合比は任意)を扱うことができ適用範囲が広い。・システムに含まれる機器のモデル化については、将来の詳細化が容易なるように、また過渡解析コード作成が容易なように配慮されている。・プログラム言語はMAC-FORTRANで、パソコンにより容易に計算可能である。本解析コードの作成により、システムに含まれる密閉ブレイトンサイクルの状態値が直ちに計算可能となると共に、サイクル熱効率に係わる数多くのパラメータの影響の把握及び最適化計算が可能となった。今後各種機器のモデルをより詳細化するとともに、更に将来においては、本解析コードをベースとして、過渡解析コードを作成する予定である。
古屋 隆輔*; 薮田 尚宏*
PNC TJ1222 92-002, 112 Pages, 1992/05
亀裂中の支配的な流れの空間的不均一性と亀裂内充填物へのマトリックス拡散を考慮した亀裂状媒体における物質移動を解析するモデルの開発を行った。開発したモデルは、ボテンシャル理論を適用して解析的に流線に沿った流速分布を計算する地下水流動モデルと、一次元移流拡散方程式により周辺岩体あるいは亀裂内充填物へのマトリックス拡散を考慮した物質移動を解析する物質移動モデルから構成される。地下水流動モデルでは不均一場での解析も可能となるように透水量係数の空間分布を考慮できるモデルとした。核種移行解析のためにこれらのモデルを基にして地下水流動および物質移動を解析するプログラムを作成した。解析プログラムの機能を検証するために、グリムゼル試験サイトにて実施された水理・核種移行試験から提供されたデータに基づいて実験解析を行った。比較的簡便なモデルにもかかわらず、実験値の再現性が良いことがわかり物質移動モデルの妥当性が確認できた。
畑中 耕一郎*
PNC TN8410 90-016, 198 Pages, 1990/03
ORNLで開発,公開されている地層中核種移行計算コード「FEMWASTE」の改良を行い,機能を拡張する。また,改良したコードの検証を行い,その妥当性を確かめる。「FEMWASTE」で,その数理モデルに考慮していない湧き出し及び崩壊系列の効果を新たに組み込み,コーディングを行い,他のコードや解析解との比較計算を行う。「FEMWASTE」に対して,他のコードや解析解の同一条件での計算の比較を実施すると同時に,境界条件の経時変化,地表面に放出される核種量の計算,非定常計算のリスタートも取り扱えるようにした。さらに入力データガイドも作成し,入力データ作成時に参照出来るようにした。検証に関しては,伝熱計算コード「TRUMP」で湧き出しの計算,また,Batemanの式の解析解で崩壊系列の計算の妥当性を確める為に比較計算を行った。結算結果は両ケースとも良く一致した。地層処分システムの性能評価をより現実的に行う事が可能となった。しかし,計算領域が2次元である,線型吸着しか取り扱えない等の点については今後改良の予定である。なお,今回開発したコードに「FEMWASTE-PNC」と命名した。
朝日 義郎; 平野 雅司; 佐藤 一男
JAERI 1300, 172 Pages, 1986/12
THYDE-P2の特徴は新熱水力回路網モデルである。THYDE-P2は、LB-LOCA(大破断冷却材喪失事故)を含むところの種々の外乱に対して、RCSがいかに挙動するかを解析することができる。LB-LOCA解析に於いては、THYDE-P2は、方法とモデルの変更なしに、再冠水終了までの一貫解析をすることができる。この報告書の前半では、THYDE-P2の方法とモデルに関して、次のことが記述してある。(1)熱水力回路網モデル(2)各種コンポーネントモデル(3)燃料中の熱源(4)熱伝達相関式(5)燃料と被覆管の機械的挙動、及び(6)定常設定。後半は、THYDE-P2(SV04L08A版)の使用手引書になっていて、次のことが記述してある。(1)プログラムコントロール(2)インプットデータの入力方法(3)THYDE-P2計算の実行方法(4)計算結果の出力方法と(5)特に熱水力回路網モデルの性能を実証するサンプル問題。
吉田 広; 寺田 博海; 大川 浩; 大津 洋
JAERI-M 84-108, 38 Pages, 1984/06
多目的高温ガス炉の破損燃料検出法開発の一環としてJMTRに設置されたガススイープキャプセル中で試験用の破覆粒子燃料を照射し、試料部を通過したスイープガスのヘリウムをサンプリングし、ワイヤ型プレシピテータによりその中の核分裂生成各種を捕獲し、ワイヤの計数値の減衰曲線を複数の核種の減衰を表す式に最小自乗法であてはめを行うことにより、Rb、Rb、Rc,Cs等の短半減期核種を固定し、相対量を求めた。本報告はこのデータ解析のために作成・使用した線形最小自乗法の計算プログラムと、その計算式、及び比較のため使用した非線形最小自乗法による計算プログラムを使用した結果について述べる。また両者の計算プログラムをテストした結果、求めるべき未知量の絶対値がある限度以下の時には正常な結果が得られないことが確かめられた。